1回しか言われていない言葉を
自分が99回再生ボタンを押して100回言われた様な気持ちになっている。という様な文章に目がとまった。
いいことも、悪いこともその時受け止めて
録音までして再生なんかしない方がいい。
何回も再生して、気分良くなったとしても
塞ぎ込んだとしても、そのひと言を伝えた人のせいじゃなくて、再生して気持ちに浸る自分自身のせいだ。
若かった昔は、目上の方や友人に言われた
褒め言葉を自分に何度も再生して聞かせて
色んなことに自信を持ってチャレンジ出来ていた様に思う。
強烈な呪文は、母の放った
「大丈夫。私の子だから。」
と言われた言葉。
大丈夫なんだ。私は出来るんだ。
母の子だから。私は。
この呪文を何度も唱えて踏ん張れて来た。
でも、それは本当に母の子供だから踏ん張れたのではなくて、その呪文を何度も自身に言い聞かせて奮い立たせていた私の気持ちに過ぎないことを今なら分かる。
馬鹿だ、アホだ、マヌケだ、
偉いね、凄いね、ありがとう
生きていれば色んな言葉を浴びせられる。
どの言葉を自分で選んでしっかり録音して
再生ボタンを何回も押すのか。
押して、聞いて どれだけその場に生まれる感情に浸るのか。
私は、そんなことはしたくない。
どれも録音したくない。
そして
引っ張り出して再生する自分は滑稽だ。
いいことも、悪いことも。
今を聞こう。