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ちいさなちぃちゃん

ピアノが弾けて猫がいればそれで十分なのです。

ロングバケーション

ピアノをずっと教えているのだけれど、
それ以外にも何かと頼まれたり、チャレンジしてみたりして、教える以外の仕事もする様になって
かれこれ10年近くが経った。

ほぼノンストップの10年弱。
ここ3年位はかなり多忙で色々な両立も困難になりつつあり、指を痛め、体のあちこちも悲鳴をあげ始めて去年には起きたら片目が見えなくなった朝もあった。種子骨も痛め演奏そのものにも支障が出て、私と旦那の両親も高齢で義父は入退院を繰り返す様になり、私のヘルプも必要になりつつある。ここは、仕事を見直そうとここ数年お世話になっていた仕事先から離脱させてもらった。

それが、11月の末。
イベントが沢山ある12月を初めて教室以外の仕事もせず
ゆっくりと過ごした。
私は、この12月の1ヶ月を完全に自分と家族の為だけに時間を使い、次の仕事先に爽快な気持ちで向かいたかった。

丸々1ヶ月その仕事から離れた私は
仕事へのプレッシャーがないことがこんなに
ラクなのかと驚いた。
ただでさえ、ピアノ弾きというのは遊びに行っても休暇中でも、1年中やりかけの宿題を抱えながらすごしている様なところがある。
それが半減されただけでも 味わったことのない
気持ちの軽さだった。

それまでの私はどこでも居眠りが出来た。
娘と話しながらでも眠ってしまう程だった。
それが、なくなった。
娘に「それだけ疲れてないからでしょ」と
言われて はっ としたのだが
私もそれしか思いあたらない。

少しずつ、少しずつ蓄積された疲れは
10年という年月をかけて私の行動力も変えていった。
私は物作りが好きで、植物も好きなので
1日暇さえあれば何かを作る作業をし、花木の手入れをしているはずなのだけれど、ここ3年位はやりたい気持ちは変わらないのだけれど気持ちに体が中々ついていけなくなってしまっていた。このままは嫌だな、どんどん自分らしさが失われていくことをどうしたらいいのかと対峙していた。
そして、タイミングよく辞められる運びとなって、
私は、私を信じることにした。

昔のドラマにロングバケーションという
ピアノ講師をしながらピアニストを目指す木村拓哉と、花婿に逃げられた売れないモデル役の
山口智子のドラマがあった。

当時、私はあのドラマの
「神様がくれたロングバケーションなんだよ。」のセリフに救われたことがあったことを思い出した。
色々なことがあったけれどなんとか奮起して
新たに歩き始めた時期だった。
その考えに寄りかかっただけだったかも知れないが、己を責めるよりずっと良かったのは確かだった。

その頃のロングバケーションから20年位経ち、メンタルは頑丈なおばちゃんになったので、
体のロングバケーションとなったわけだけれど、又新たに始動するために
必要だった1ヶ月の神さまがくれたお休みだった。
1ヶ月休んだ私は息を吹き返した気がする。

何をしに生まれて来たのか?
何のために生まれて来たのか。

まだまだ 果たしきれてない人生の履修科目と単位と課題が山ほどある。
全部終えた頃はちょうど寿命だな。と
思うほど時間はピッタリな気がする。